第2回:固定客を増やす「ボトムファネル戦略」とは?
この記事でわかること
- 飲食店経営で固定客を増やすための「ボトムファネル戦略」について
- ボトルファネル戦略でするべきこと
- ボトルファネル戦略を実践するためのポイント
1.ボトムファネル戦略とは?
「ボトムファネル戦略」とは、顧客の満足度やロイヤルティを高めることで、リピート率を向上させる経営手法のことです。
一般的なマーケティングでは、新規顧客の獲得を目的とした「トップファネル戦略」が重視されることが多いですが、中小規模の飲食店では、トップファネル戦略で大手企業と競争するのは資金的に難しい場合が多いでしょう。
そのため、顧客シェアの拡大に焦点を当てた「ボトムファネル戦略」が有効となります。
基本的な考え方
ボトルファネル戦略の基本的な原則として
- 新規顧客獲得よりも顧客維持に重点を置く
- 来店頻度や客数を向上させ、顧客生涯価値(LTV)を高める
というものがあります。
次章で詳しく説明していきます。
2. ボトムファネル戦略ですべきこと
ここからは、ボトルファネル戦略によって既存の顧客を維持し、顧客生涯価値を上げるには具体的にどのようなことをすればいいか解説していきます。
(1) リピート促進
まずは今後来てくださるであろうお客様の来店を随時強化しましょう。
- LINE公式アカウントの活用
クーポンや情報を発信し、お客様に店舗を思い出してもらう - 次回利用特典
初来店から3回目までの期間を短縮するような特典を提供する
(2)顧客生涯価値(LTV)の向上
LTV(Lifetime Value)とは、生涯にわたる生涯収益の利益を指します。
- 平均的に上げる:季節限定メニューや特別プランの提供
- 来店頻度を増やす:季節ごとのイベント開催やスタンプカードの活用
(3) リファラルプログラム(紹介制度)
リファラルプログラムとは、既存顧客を活用して新規顧客を獲得する仕組みです。
- 紹介者と新規顧客の両方に特典を付与することで、自然な拡散を呼びかける(例:紹介1件につき次回利用の10%割引を提供する等)
3. ボトムファネル戦略実践に向けたポイント
上記の戦略をただ闇雲に行えばリピートのお客様が増えるかと言うと、そうではありません。
まずは下記のように自分のお店の強み、そしてお客様の好みやニーズを把握し、スタッフ全員で共有することが大切です。
- 店舗の強みを明確にする
顧客が「また来たい」と思う理由を具体化する(例:他には無い特別な料理や雰囲気) - 顧客データの分析
活用頻度や購入履歴を管理 - 実施内容をスタッフと共有
全スタッフが戦略の目的を把握し、一貫性のある接客ができるよう教育を行う
いいものは他の人にも勧めたくなりますし、居心地がいいお店であればお客様は何回も足を運んでくださいます。
スタッフ全員が同じ気持ちを持ちお客様によりよいサービスを提供することで、初めてリピート客が生まれるのです。
まとめと次回予告
「ボトムファネル戦略」は、飲食店経営における売上安定の鍵となります。
また顧客と良好な関係性を築き、それを活用することでリピート率を高め、利益の最大化を目指せるとよいですね。
次回は、固定客化に役立つ指標「QSCA」と「NPS」について解説します。
データの数値化や課題の明確化、そして改善のための実行力を向上させる方法を伝えますので次回もご期待ください!
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